シャビ―日記

猫の信頼を勝ち取るには「忍耐」が重要【シャビー日記#2】

シャビー撮影:保護猫のシャビー

皆さんこんにちは。音口あい(@OtoguchiAi)です。

保護猫のシャビーがやって来て2日目。
明け方まで「アオーン…」という犬の遠吠えのようなか細く切ない夜鳴きが続いていましたが、散々鳴いて疲れてしまったのか、朝様子を見に行って「おはよう」と声をかけるころには、3階のケージで香箱座りしていました。

兄妹と離ればなれで独りぼっちにしてしまったし、新しい環境でしかも知らない人がいるし。
そりゃあ鳴くよね…つらい思いさせてごめんね。

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2019年11月17日

夜中にトイレ砂をかく音が聞こえていたのを思い出し、さっそくトイレ掃除。
トイレトレーニングは保護主さんの元ですでに終えているようで、ありがたい気持ち半分、少し寂しいような気持ち半分(笑)
(粗相していた子がトイレの場所を覚えてくれた!という苦労の末の喜びを味わってみたかった)

前日ごはんを食べていなかったのでうんちは出てませんでしたが、お水は少量飲んでいたのでおしっこが少しだけ出ていました。
トイレ掃除は実家のこつぶ(柴犬)が赤ちゃんのころにずっとお世話していたので全く抵抗感はなく、むしろスコップでできるぶん猫のほうが楽だと思ったのが最初の印象です。

猫のおしっこは臭いと聞いていましたが、保護主さんが使っていたというおからチップはメロンパンのような香ばしいかおりで、その匂いに紛れてまったく気になりません。
紙タイプかおからタイプかで散々悩みましたが、おからタイプにして良かったと思っています。

改めてごあいさつ

トイレ掃除を終えてしばらくするとシャビーが1階に降りてきました。
室内や私たちの様子を確認しに来たのかな?
シャビーが1階に降りてきたので、あいさつ代わりとして柵越しにおやつを試してみることに。
おやつの好みが知りたかったので、この日はまたたび入りのジャーキー、かつお節の入ったカリカリ、そして歯磨きを少しずつ与えました。

おやつタイム

事前に人なれしていないと聞いていたため、柵に近づくと少しのけぞり。
「シャー(威嚇)」とは言われなかったのでほっとしましたが、今思えば「シャー」の声が出ないほど驚いていたのかも。
初めはさすがに手からは食べてくれませんでしたが、柵に差し込んでそばの床に置いてみると、少し考えるように見つめ、そろーっと匂いを嗅いだあとにジャーキーを食べてくれました。
1~2本は床に置くと食べ、3本目からは恐るおそる近づいてきて、手からも食べてくれました。
(…というよりは、私たちが手に持っているおやつを自分の足元に引き寄せて食べる感じ)これがシャビーの精いっぱいの譲歩だったと思います。

実家の愛犬は来たその日から柵を嫌がったので、「柵に入れる=かわいそう」という先入観がありましたが、こうして柵があるからシャビーが安心してコミュニケーションをとれるのだと思い至り、柵がいかに大事か実感しました。

与え過ぎになってはいけないので、最後に少しだけ歯磨きさせてみることにしました。
人が手に持ったまま、奥歯で噛ませるタイプのものです。
初めはくわえて自分に引き寄せようとしていたのですが、途中から奥歯で噛みはじめました。
ちょっと硬かったのか、ほんの少し食べただけで食べやめたので、キリのいいところで歯磨きを下げました。

このとき噛み跡に違和感があったので注視したところ、噛んだ箇所にうっすらと血がにじんでいました。
口の中をけがしているのかと思い、病院に連れて行こうかと悩みましたが、シャビーが痛がる様子がないので、1日様子を見てみることにしました。

翌日、ケージの掃除をしていたとき、床に乳歯が落ちているのを見つけました!
歯がぐらついていただけだったようです。

音口あい
音口あい
けがじゃなくて本当に良かった。

初めて遊ぶ

おやつを食べるとほんの少しだけ警戒心が薄れたようで、ケージ1階の隅に置いてあるポールタイプの爪とぎで爪を研ぎはじめました。
この爪とぎはポールの上部からねずみのおもちゃが垂らされているタイプで、爪とぎが落ち着くと猛烈な勢いで遊び始めました。
初めはガブリと噛みついたり、軽く猫パンチしたりするくらいなのですが、ネズミの揺れが激しくなると、シャビーの動きも活発に。そのまま寝っ転がって遊ぶほどねずみさんに夢中。
くろ氏とふたりで「この爪とぎにして良かったね」と思わず笑みがこぼれました。

このテンションに便乗して試しにポンポンのついた釣り竿を見せると、こちらにも興味津々で、柵越しにじっと動きを見たり、ちょっと怖がりながらも柵から手を伸ばそうとしてくれました。

お昼~夜

ケージ3階の寝床が安全地帯だとわかってくれたようで、以降は夜までずっとここで過ごしていました。
キッチンと脱衣所に続く通り道に柵があるので、私たちが通るたびにハッと目を見開いてこちらを凝視していましたが、さすがに疲れているようで、しばらくすると体を伸ばしきって眠りはじめました。

深夜

0時をまわり電気を消すと、途端に活発になり、トイレに起きてきました。
私たちが起きているあいだずっと我慢していたのかもしれません。

またも夜鳴き。
かなり心配でしたが、明日からは平日で仕事があるので、構いたい気持ちを押し殺して就寝。
この子の鳴き声はとても小さいのでほとんど気にならず、音口は前日寝不足だったため、その日は泥のように眠りました。
(明け方、ケージ3階から2階に飛び降りる音で飛び起きました)

2日目を終えて

保護猫のシャビー カメラに反応
撮影:保護猫のシャビー
なれるまでに時間がかかるとは聞いていたものの、当初想定していたよりも険しい道のりを覚悟した日でした。
トライアル期間中に保護主さんの元にやむなくお戻しする方々はこの距離感が続く苦痛に耐えきれず心が折れてしまうのかもしれません。

しかし、保護猫は、捨てられた子だけでなく生まれながら野生で育った子もいます。
野良のころに人からいじめられたり、怖い思いをさせられた子もいるはず。
そういった子は、残念ながら人になれてくれない場合もあるのでしょう。
人同士でもそうであるように、猫と人の相性というのもきっとあると思います。

これから20年ものあいだ、そばにすり寄って来てくれたり、なでさせてもらったり、抱っこしたりといった、人が猫に望むものが何もできなかったとしても、そういうものだと受け入れる。
それが本当の覚悟だと思います。

早くなれてほしい~と切に願うけれど、であればこそはやる気持ちを抑え、まずは安心してもらえるような環境を整えることと、この子の身の回りのお世話に徹そうと思います。

音口あい
音口あい
言うてまだ2日目ですからね。

音口あい

ABOUT ME
音口あい
保護猫・シャビ―の飼い主。犬も猫も大好き。趣味でゲーム音楽の一人オーケストラ演奏やってます。

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